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巻末付録 Q&Aでゼオライトに関する疑問が解決!
ゼオライトのさまざまな活用について
Q24 ゼオライト水の飲用以外に、ゼオライトを使った放射能対策はありますか?
Q24 まず、国や東京電力が行うべきは、原発から漏出する汚染水をゼオライトで浄化すること、浄水場にゼオライトによる濾過設備を設置すること、そして、福島とその近県の土壌にゼオライトを散布した上で土壌交換を行うことなどです。
個人においては、ゼオライト水を飲用するほか、ゼオライトによる飲用水や食材の浄化を心がけ、農家など食料生産にかかわる方は土壌や飼料にゼオライトを混ぜることで放射能汚染の低減を図ることをお勧めします。
それらの対策によって国民の被曝線量はかなり抑えられることになり、次世代へ後悔を遺すような結果を招かずに済むでしょう。
Q25 ゼオライトによって吸着された放射性物質が、その後、何らかの理由によって、ゼオライトから放出されることはありませんか?
Q25 イオン交換によって起こることが考えられます。つまり、液体中に、より選択性の高い物質(イオン交換によってゼオライトに吸着されやすい物質)が存在すれば、そちらの方が取り込まれて、放射性物質がゼオライトから離れることが考えられます。
また、選択性が低いものであっても、液体中に大量に存在する場合には、ゼオライトがそれを吸収して、代わりに放射性物質を手放すこともありえます。ただし、通常はその可能性は低いでしょう。
いずれにせよ、高濃度の放射能汚染水を処理したゼオライトなどを扱う場合には、そこから放射性物質が分離する可能性も考えて、放射性廃棄物と同等の処理を行う必要があります。ただし、一般の方の使用においては、原子炉の汚染水の処理のように多量の放射性物質を吸着することはありませんから、使用後のゼオライトについて特別な処理方法を考える必要はありません。
Q26 農地にゼオライトを散布すると、放射性物質による害をなくすことができますか?
A26 吸着させたとしても放射性物質がなくなったわけではないので、土壌交換によってそのゼオライトを回収する必要があります。
ただし、放射性物質を含む福島県の土壌にゼオライトを散布したところ、直後から放射線測定値が4分の1から5分の1に低下したという報告もあり、今後の詳細な検証が期待されています。
Q27 農作物に放射性物質が取り込まれることを防ぐ目的でゼオライトを土壌に散布する場合、どのような種類のものをどれくらいの量使えばいいでしょうか?
A27 通常は顆粒状に加工したゼオライトを用いますが、土壌の状態によってパウダー状のものが適していることもあります。ただし、使用方法や使用量に関してはケースバイケースとなるため、ここで簡単に説明することはできません。
農作物の生産や畜産への応用に関しては、今後、ゼオライト生命体応用研究会のウェブサイト(http://zeo-lite.jp/)や勉強会などで随時発表していく予定です。